こんにちは。
子どもの理学療法士の長谷川です。

今回は、「障害とは何か?」「自立とは何か?」ということについて、書かせていただきます。

障害って何でしょうか?

多くの人がイメージする障害とは
身体に動かしにくいことがあったり、知的レベルに問題があったりと、本人が持っているものと考えるのではないでしょうか?

障害は、本人が持っていてそれを克服することで、社会に適応していこうというものです。

これが、いわゆる医療モデルの考え方です。

これには、限界があります。
特に弊社が、対象としている重症心身障害のお子さんたちに、

「歩けるようになってね」

「しゃべれるようになってね」

と、どんなにリハビリをしても難しいことが、多くあります。

それに対して、社会モデルという考え方があります。

障害のある人たちが、生活を難しくさせているのは、社会側に原因があるというものです。

例えば、車いすの人は階段を上ることが出来ません。
でも、エレベーターがどこにでもあれば、移動することが可能となります。

このように、社会側が障害のある人たちが過ごしやすい環境を作っていこうねというものです。

このように考えると、肢体不自由や知的に困難さがある人たちが、障害を持っているのではなく、

障害は、外側にあるのです。

そうすると、どうでしょうか?
本人の身体や頭の問題を克服することには限界がありましたが、環境を整えることには、多くの選択肢があることが分かります。

例えば、障害のあるお子さんが、快適に過ごす場所や、居場所がない。

それは、専門的な知識や技術を持った施設が少ないことが問題であり、障害のあるお子さんが預かってもらいやすい身体になる必要がなくなります。

だからこそ、放課後等デイサービスの役割が重要なことが分かります。

まだまだ、社会全体として、多くのお子さんが質の高いサービスを受けることが出来る社会ではないです。

支援者を増やし、社会が変化し、障害の克服をしていくことが、弊社の行っていくべきことです。

今度は、
「自立とは何か?」について考えてみましょう。

自立しているとは

1人でなんでもできることをイメージすることが多いのではないでしょうか?

トイレの自立
1人でトイレに行けるようになることですね

移動の自立
1人で好きな場所に移動することですね

脳性麻痺で、小児科医をしている熊谷晋一郎先生が「自立について」定義してくれていますので、紹介させていただきます。

例えば、健常者が、デパートの上の階に移動するときには、

・階段
・エレベーター
・エスカレーター

などを使用することが可能です。

これを言い換えると、

健常者は、階段とエレベーターとエスカレーターに、依存することが出来ると表現しています。

障害のある人たちの依存先は、エレベーターしかないですね。

例えば、健常者がトイレに行くとき、どこのトイレでも可能です。

トイレに介助が必要な人は、その介助が行える人が、親しかいなかった場合、
依存先が親しかありません。

この人の自立とは、なんでしょうか?

1人でトイレができるようになるというのが医療モデルでの自立です。

多くの人が、その人のトイレ介助ができるようになり、依存先が増えることが、社会モデルの自立になります。

実際、熊谷先生は、道行く知らない人に、トイレの介助を頼むことがあったそうです。

やはり、断られることもあったようです。

しかし、介助してくれる人、介助してくれない人を多くみてきた経験から、

あの人は、介助してくれそうという見極めの精度が上がっていき、断られる確率が減っていったようです。

わざわざ、医療モデルに言い換えるのであれば、

熊谷先生の自立とは、道行く人の介助してくれそうな人を見極める力が必要だったということになります。

社会モデルとしては、道行く知らない人に、依存することが可能となったことで、自立していったということになります。

そのようなことから考えると、障害のある人たちへの支援の可能性や、選択肢の多さが多くあることが分かります。

こういった子には、こういう支援が必要であるとか、こうすべきだといった固定概念を取っ払って

本当に必要なことはどんなことなのか

そこに、この仕事のおもしろさがあります。

長文を読んでいただきありがとうございます。

これを読んだ人が、障害や自立についての考え方をしり、障害のある人たちへのかかわり方がよくなることを願います。

もし、一緒に働きたいと思ってくれた方がいましたら、下記よりエントリーをお願いいたします。

加、お問い合わせをお待ちしております。

https://public.n-ats.hrmos.co/reha-t/events/1811353084340883456

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リハテーラー横浜都筑
理学療法士
長谷川 大和