こんにちは、理学療法士の山口です。
前回に引き続き、今回も業務紹介です。
今回は、”送迎”についてです。
ただ、実際の内容といってもやや大きめの車でご自宅や入居施設にお迎えにあがり、玄関先やご自宅内から車まで誘導、必要であれば介助し、運転をして、施設へお運びする。そして帰りはご自宅まで安全にお送りする。行っていることはこれだけです。
そこでみなさまは「送迎」と聞いて、どんなことを思いますか?
「私がやらなくてもいいかな。」
「利用者を送るだけでしょ?」
「大きい車の運転は怖いな。」
などなど、様々だと思います。
正直、私も入職する前は、同じようなことを思っていました。
しかし、実際にやってみて感じたことがいくつかあります。
|家族との関わる機会となる
お迎えやお送りする際に、利用者ご本人と、ご家族が玄関先まで出てきてくださる方も多く、短時間ですがそこでリハビリの状況報告や、ご自宅でのご様子、変化などの聞くこと。たわいもない世間話から、相談しやすい関係性作りなどなど、大変貴重な時間であることに気づきました。普段、書面でのご報告等はしているもののご家族と直接会ってお話しする機会は少ないのでこういった送迎の時間が大事だったりすると、個人的には思っています。
|自宅環境を知る機会となる
文字お通りご自宅のご様子を知る機会となります。「玄関には段差が何段あるのか」「手すりはついているのか」「庭いじりが好きと聞いていたが、どんなお庭なのか」、本人からお話は聞いてイメージしていても実際に見ると結構違ったりします。”ひとりで外出したい”という目標を叶えるためのリハビリには必須の情報ですよね。
|生活圏の情報を知る機会となる
私は、転職のタイミングで引っ越してきたこともあり、送迎範囲の土地勘が全くありませんでした。利用者が近所のスーパーまで買い物に行くのが大変と言われても、「どのくらいの距離感なのか」、「坂道があるのか」、「歩道は整備されているのか」、最近はマップに写真が載っていたりして調べればある程度知ることはできますが、自宅と一緒でこれもまた実際に見るのとでは若干違うように思います。「この辺散歩しやすいだろうな〜。」とか、「この道はちょっと危ないけど、こっちからだったらいけるかな」とか、その方の生活圏を知ることでこちらが提案できる内容も大きく変わってくるでしょう。
|コミュニケーションをとる時間となる
送迎中、社内でのコミュニケーションも非常に重要だったりします。普段フロアでお話するのとは、また違った環境でお話しするので普段話していない内容であったり、リハビリ中よりゆっくりとお話ができたりとメリットがたくさんあります。午後の帰りは、夕飯のお話しが多い気がしますが、、、笑
今回の記事でなにが伝えたいかというと、”送迎”という業務でも、意識次第で非常に多くのことが得られるということ。つまり、同じ業務でおこなっていることが一緒でも意識次第で”質”は大きく異なるということです。
なにごとも取り組み方、意識次第で得られることは大きく変わる、質を高めるってこういうことなのかな、と送迎から学んだ、というお話でした。
理学療法士 山口大貴